「はぁ」
いつものように、溜息をつく。
柔らかい、雨が降る。
音を立てずに、細かい、さわさわと降る雨。
アオリを下ろして、トラックの荷台に腰掛ける。
止み始めた。山のほうを見ると、雲が切れてきて
海を眺めると、灰色より白っぽい空に、濁った緑色の波が、やや白ばんでる
遠く港のほうを眺めたら、天然ガスの採掘をやっていて
オレンジの炎と、少し奥に見える、色褪せた円筒形のタンク。
佐野元春の曲なんかが、脳内を駆ける。
「今までの 君は間違いじゃない」
そうか・・・そうなのか?
あの時精神科に行っていなかったら・・・
積極的選択肢として、精神科に行ったわけではなかったが、
あの時点で、精神を病んでいるのはわかっていた・・・精神科に行きたかったのだろう
あの時、精神病院に入院していなかったら・・・
確かに、入院するほどの症状ではなかったのかもしれない。
でもね、精神病棟を一度でも体験すれば、人生観は変わります
「ココで一生を送るのも、悪くないな」と
あの時、脳効きなんかやっていなければ・・・
この問いも、無意味な気がする
脳効きをやっていなければ、リタ中にならずに済んだのか?
そうともいえるし、そうとはいえないし。
全てが、必然だったのだろうか?
アレも、コレも、そして、今も。
相変わらず、身体はだるいし、やる気は出ないし、憂鬱だし、氏にたいし。
何の進歩のないけれど、ただ、違うのは。
もう、抗わない。それだけのこと
(と)