かみ合わない日常(永遠に暫定)

やってくるこの毎日が、人生だと知っていたら!

図書館とノースリーブ

何にもする事がないときに行く場所って、何故、プールか図書館なんでしょうか。
多分、どちらも金が掛からないからだと思います。
でも、今からプールに行くと初期投資が掛かるので、図書館にしようか。
図書館に行くのは、本を読むためじゃないのです。
今は、ビデオやらCDもあるし・・・いや、違う。
そんな作り物ではない、生身の少女の鑑賞に。

でも、この時期の図書館には閉口します。勉強ぐらい、家でやれよ。
果たして、図書館でやったところで、勉強の能率って上がるものなんでしょうか。
一般利用者にしてみれば、テーブル席が占領されて鬱陶しい事この上ない。
ボクなんかは、「勉強をしている自分に浸る場」程度の認識しかないです。
当時から、図書館を勉強の場にしようとは思わなかったし。

最近は、リストラされったポイ親父も多いですな。
スポーツ新聞読みに、図書館来るなよ。
こうして、この時期の図書館は、テーブル席はクサレ受験生に、ソファは行き場のないリストラ親父に占領されて、
メインフレームである少女は可哀相に、ロビーで肩身を狭くしながら読み古された少女小説を手に取るのです。

欺瞞に満ちたボクは、「ニーチェ全集」かなんかを5冊借りて、
「どうだ、知識人だぞ」とか、そういう外聞ばかりを気にする。
字面が上滑りしながら、視線はもう、ノースリーブの腋に釘付け。
健康的でいいですよね。ポニーテールと呼ぶには、ちと髪の長さが足りなくて、
でも、結い髪の本質はうなじにこそあるのです。
うなじと腋を交互に眺める。あんまりジロジロ見てると、通報されたらアレなので。

でも、気がついたら本なんてもう読んじゃいないのです。ずーっと、少女の捲る手の動きに連動する、腋の皺ばかりを追いかけてる。
ボクは、とても幸せな気分になりながら、恍惚な表情をしていると少女と目が合って・・・
蔑む様にこちらを見るなり、本を閉じて行っちゃったよ。ああ、切ない夏の思い出。

(と)