かみ合わない日常(永遠に暫定)

やってくるこの毎日が、人生だと知っていたら!

今ごろ、書評を

風邪誘因の鬱でいまいち気勢が上がらず。
まあ、以前だったら「ちょっとクスリを飲めば…」でごまかしていたんですけど、今はそうもいきませんから。

頭を抱えて布団にうずくまっていても、社会問題に薀蓄を垂れて自分の悩みを置き去りにしても、「人生とは本質的に苦悩であるとショーペンハウアーも云ってるべや」などと、人の言葉を借りてきてさも自分が考えた事のように講釈を述べても、「とりあえず、仕事してればおっけーでしょ」と、悩みをごまかしながら日々過ごすのも。

<b>なんら、本質的に解決にならない。</b>

変化のない日常に絶望し、服毒自殺を図るも失敗し精神病院に運ばれ、そこで自分に残された時間があと僅かである事と医師に告知され、徹底的に人生を「味わう」事によって死の恐怖に打ち勝つ女性、ベロニカ・・・
パウロ・コエーリョ「ベロニカは死ぬ事にした」角川書店

そう。徹底的に、悩みに向き合うしかないのです。
「死」を忘れてはいけない。いつか死ぬという事実をごまかしながら生きてはいけない。
実は、余命いくばくも無いと云うのは医師によって仕組まれた嘘だったのですが、「死」を意識する事によって生きているという実感を深々と享受し、生きる自信を勝ち得ていく・・・
実際、そんな極限状況に置かれる事はまずありませんけど、「限られた生」を自覚し、悩みに真正面から向き合う事は、日頃先延ばし人生を送っている私にとって、大変示唆に富む物語でした。

…これ、7月30日の日記で、書評を書くといっていた本でして。
本自体は、1週間もかからずに読了してました。ていうか、先日ブックオフ行きになったし(笑)
書評を書く気になるのに3ヶ月も経とうか…怠惰すぎ(苦笑)
まあ、皆さんも読んでくらはい♪

(と)