かみ合わない日常(永遠に暫定)

やってくるこの毎日が、人生だと知っていたら!

bomber

土曜日の話。

本船も佳境に入ってきて、あと数時間で荷揚げ終了の、19時過ぎ
ボクと相棒は、揚げた品物を保管する瓶の・・・といっても、一瓶1000トン入るのですが
瓶のチェンジのタイミングを、推し量っておりました
それは、一瞬の判断ミスが重大ミスを招く、とても慎重にならなければならない局面

「この瓶、ミスの補正が出来ないんだからさ、余裕を持って、ね」
「余裕を見ても、この程度は入るでしょ」

スケールで計量された品物がコンベアを通り、瓶に入りきるまで約3分
3分間にどの程度の流量があるか・・・そう、荷揚げのスピードが不安定だったのです
「よし、大丈夫だ、電話して」
「次の瓶に替えてください」

・・・実際に瓶が切り替わるのは、品物が今入れている瓶に入りきる3分後
この間に、どの程度「かさ」が増えるか、未知数なわけです
祈るような気持ちで、マンホールから下を眺め、流れ入る品物を見つめます
「ちょっと、思ったより山が崩れていかないよ」
「ヤバいんじゃないの、間に合わないかも」

3分後。
「709番、ゲート閉めます」
まだ、10トンくらいは入ります
ただ問題なのは、今、コンベアの上に乗っかっている品物が、709番に全て入りきるか。
「あ、やばい。詰まる!!!」

品物は瓶のてっぺんを越えて、シュートを満たし、コンベアに行き場を無くし・・・
<b>ドーン</b>
安全装置が働き、コンベアの動作は停止しました
緊急時に排出するシュートを開き、復旧運転を試みると、行き場を失った品物は
瓶にではなく、床にどっさりと積もりました・・・その量、4トン。

それを瓶に戻すのに、2人で2時間ちょっか掛かりました・・・たった、数秒の出来事の結果。

(と)